2007年10月30日火曜日

秋の北印旛沼

雲の合間より秋の柔らかい日差しが差し込みんだ午前中、奥方と連れ立って北印旛沼にサイクリングに出かけた。 サイクリングと言ってもバランス感覚が衰えている上に十数年ぶりに乗る自転車は何とも心もとない感じ。

それでも心地良い風に吹かれて印旛村吉高の北印旛沼南端から湖岸のサイクリングロードをこの写真の奥に霞む北の端まで北上することにした。
湖岸の土手にはセイタカアワダチソウが咲き誇り、芦原には秋の陽射しにススキが輝いていた。
沼の反対側は爽やかな秋空の下に広がる広大な田圃。 自転車を停めて眺めていると爽快な気分になってきた。
出発して何分立ったろうか、北印旛沼の北端、沼から利根川へと続く長門川の入り口が既に後ろに見えていた。
更にしばらく往くと長門川の水門がある酒直機場に到着。 サイクリングロードはここから一般道に接続していてここが終点のようだ。 
一休みした後、今来た道を戻る。 

それにしてもサイクリングロードを南下しながら眺める湖面は眩しかった。

2007年10月25日木曜日

のどかな秋の九十九里

このところ穏やかな秋日和が続いていたが明日からは天気が崩れるとの予報、今日を逃がすとしばらく秋を味わえなくなるのでは・・・と、家に閉じ篭りっぱなしのお袋を連れて静けさを取り戻した九十九里浜を南下して大原へと向った。 
穏やかな九十九里の広々とした浜辺に立って沖を眺めると、 のどかに漁をする漁船の姿が点々と見えていた。
延々と続く浜辺の道を行くと、あちこちに白い「ユッカ」の花が咲いていた。 町の公園や大きな家の庭で見かけることがあるこの花、何故浜辺に多いんだろうなあ・・と不思議に思って調べてみた。 そしたらなんとこの花は北米南部原産の植物で、明治中期に渡来しあちこちに植えられたのだという。 と言うことは、昔この浜辺一帯に観賞用に植えられたのが未だ所々で生き続けているということか・・・。 ちなみに図鑑には「ユッカ」ではなく「アツバキミガヨラン(厚葉君が代蘭)」と言う名で載っていた。
一ノ宮の町に入る手前の入り江に白いブイが一杯並んでいる。 いつもここを通るたびに「あのブイは何なんだろう?」と気になっていた。 一度写真に撮りたいと思うのだが有料道路の途中では車も停められない。 パーキングエリアの売店で聞けば分かるかも・・と思い立ち、聞いてみたらあれは青海苔の養殖場だとのことだった。 売店の2階に行ってみると、あのブイの群れが遠くの橋の向こうに固まって見えていた。
有料道路の終点を出て夏場はサーファーの若者で溢れる一ノ宮の街並みを通過。 南房総方面への国道に入って更に南下し太東海岸に着いた。
ここも夏場は若いサーファーで溢れるのだが、さすがにこの時期は静かな秋のたたずまいになっていた。
この時期でも未だサーフィンを楽しむ太東岬海岸の南側は伊勢海老漁の盛んな太東岬漁港。 昼間の漁港は秋の陽光を浴びてのんびりした雰囲気だ。


ここを後にして正午前に大原に到着。 こうして遠路ここまでやって来たのは年に一度の親孝行、お袋の好物の伊勢海老料理がお目当だった。

2007年10月24日水曜日

兵どもの夢のあと

今日も爽やかな風が吹く絶好の秋日和になったので町外れの城跡までウォーキングに出かけた。 ここは本佐倉城跡といって15-6世紀の戦国時代に北総一帯を治めていた千葉氏の本拠地だったのだ。 

写真の右手の森がこの城の物見跡、左手に広がる田圃は昔印旛沼が広がっていたらしい。
国の史跡に指定されて城跡の復元作業が行われている中を一番高台にある城山に登って行く。 
伐採された杉の切り株が残る城山は結構広い。 ここにどんな建物があったのだろうか・・。


城山を下って物見跡の森へ行く途中、森の中に続くよく踏まれた山道があった。 その道を登って行くと、こんもりとした茂みの中の小さな鳥居の先に周囲を綺麗に掃き清められた社があった。

見ると「諏訪社」と書いてある。
ここはこの下の集落の氏神様なのか、 母子を刻んだ石仏が地域の歴史を語っているかのようだ。








空堀跡に下ったり土塁の上に登ったりして樹間に印旛沼方面の田圃を望む切り通しのような所に出る。 城の出入り口の「虎口」と言われる場所だ。
そのかたわらにこの小さな道祖神が祭ってあった。 この地域でよく見かける「双体道祖神」である。 道祖神信仰は古代から続く生活に密着した信仰だというから、きっとこれはこの城が出来る前からここにあったのかもしれないなあ・・と想像を巡らした。

帰り際、山際に一際鮮やかな紫色の小さな花を付けた野草に出会った。 よく見るとそれは「ヤマハッカ」の花だった。 何だか久しぶりの対面のような気がして懐かしい。

2007年10月23日火曜日

深まる里山の秋

今日の午後、そろそろ里山はサラシナショウマが咲き出す季節に違いない・・と思い出した。 
そうなるともうじっとしてられなくなって急いでカメラを片手に行ってみた。

北総台地から谷津田に下る坂道を行くと、奥の薄暗い里山の縁にあの白い花が点々と見えている。 やっぱりもう咲いている!と嬉しくなって足が速まる。

見事に咲き揃ったこのサラシナショウマを見ているとほんとに秋になったんだ!・・との思いがつのってくる。
山の斜面の雑草の中に咲く何とも気高い雰囲気のこの花を見ていると不思議な気分になってくる。
どうしてこんな形の花がこの世に出てきたのだろうか・・・。
近くには未だヤマトリカブトも咲いている。 この花も又不思議な形の花なんだよなあ・・。
里山の縁を見回してみると、他にも白い花が咲いているのが目に入った。 ユウガギクだ!
この花は田舎の秋を思い出させる懐かしい花で大好きだ。

2007年10月21日日曜日

谷津田の夕暮れ

ここ数日何やかやと用事が出来て野山を歩き回ることもままらなかった。 用事の合間にこれまで撮り溜めた野鳥の写真のアルバム作りで暇つぶし。(右のリンクメニュー)
今日も昼間は動けなかったが、運動不足解消のため夕方になって買い物ついでに近くの谷津田を歩いてくることにした。

歩くにはちょうど良い涼しい風が心地よく、東の空に月が掛かる日暮れの里山は静まり返っていた。 
こんな時間に歩くことは滅多にないので景色がいつもと違って見える。
道端の草むらにカントウヨメナのような花が咲いている。 薄暗い中にこの花の紫が一段と綺麗に見えて思わず立ち止まった。
更に進むと、先日発見したオオバクサフジが未だ見事に咲き誇っていた。
  7月の終わりごろに咲き始めるクサフジと違って、この花は随分遅くまで咲いているものだ!

2007年10月16日火曜日

3年越しの季節の花

2004年のちょうど今頃、いつもの散策コースで潅木に咲く小さな紫の花に出会った。 それまで見た事もないこの花、次の年も又次の年もなんだろうなあ・・と首をひねって眺めるのみ。 
何時だったか小枝を採取して鉢に挿し木しておいたのが今ちょうど花を咲かせている。

なんとその花が友人のプログに載っていた花の写真に瓜二つ、名前は「クコ」だと判明した! 
3年越しでようやく名前が分かったこの花が、漢方にも使われるあのクコの花だったとは驚いた。
鉢に咲くクコを感慨ぶかく眺めたあと、今度は別の鉢に植わっていたこの蕎麦の花を眺めてみた。
いかにも華奢に見える蕎麦だが、どんな所でもけなげに育って花を付ける生命力の強い植物のようだ。
ふと裏庭を覗くと、狭い庭なのにこんなに生えていたのかととびっくりするほど辺りにはびこったツリフネソウが今盛りと花を咲かせていた。
すらりとしたシュウメイギクも次々と花を咲かせているのだが、どの顔もお隣さんの家の方を向いていていてなかなか写真を撮らせてくれないのだ。
今日は別嬪さんのこの花の横顔をフェンス際に体を寄せて撮ってみた。

2007年10月15日月曜日

秋色の田園

一昨日の土曜日は一歳半の孫が通う東京の保育園の運動会、奥方と連れ立って見に出かけたのだが、 未だよちよち歩きの孫の一挙手一投足にはらはらどきどき、お陰でくたくたに疲れて昨日は一日ぐったりだった。

ようやく疲れも癒えた今朝は爽快な秋日和。 又奥方と連れ立って近くの田園散策に繰り出した。

いつものように街外れの農家の間の坂道を下って谷津田の休耕田に往く。 そこはすでに秋色に染まり始めてなんとも心地よい。




里山の縁を歩いていると、ムラサキシキブやサワフタギの青い実が目を楽しませてくれる。 黄ばみかけたヤマノイモの蔓にむかごが生っていて、 「今晩はむかごごはんにしよよう!」と二人でむかご採りしながらのんびり歩く。

一山超えて小高い大地に出る。 セイタカアワダチソウが生い茂る向こうに今歩いてきた田圃が見える!
坂道を登っていると、かたわらの斜面にツリガネニンジンが群れていた。
ここでこの花が群生しているのを見たのは初めて、「えー こんな所に群生しているとは知らなかった!」と嬉しくなる。

この辺りでは有名な「甲子正宗」の造り酒屋に出る径を登って行く。

やがて集落に入ると赤い実をつけた柿の樹と立派な蔵が目に入った。 何だか昔子供の頃に見た田舎の情景に似て懐かしい。




造り酒屋、飯沼本家の裏手に出る。

ここに来るといつも、ここの氏神様、香取神社の境内の巨大なケヤキを拝みたくなる。
直径2mはありそうなこのケヤキ、しばらく周囲を見回したり見上げたり、何度眺めてもその迫力には圧倒されてしまう。

2007年10月11日木曜日

秋を求めて

今日も爽やかな陽気、天気予報で次第に秋晴れが広がって来るというので今日は午後になったら近くの田園散策に出掛けることにした。

秋の草花を期待して街外れの線路際の道に行くと、なんと土手は綺麗に草が刈り払われている。 その跡に再び伸びだしたセイタカアワダチソウが小さな花を付け始めているだけで他には草花の姿は全く無い。

ちょっとがっかりしていると、近くの草むらにシラサギの姿。 じーっとなにやら狙って捉えた! 嘴の先でもがくのはカマキリのようだ。




秋と言っても未だ始まったばかり、なかなか秋の花にはお目に掛かれないのだが、第一の目的はメタボ予防で歩くことだから仕方ない・・とひたすら田舎道を往く。 たまには普段通らぬ径を行ってみようと往くうちに、先方の草むらに紫の花が群れて咲いているのが目に入った。

これがなんとオオバクサフジの花だったので大喜び。
たまには違う径に来るもんだ!
何枚か撮っていたら小さな蝶が飛んできた。 この蝶はウラナミシジミだった!


天気予報で次第に晴れると言ってたのに、次第に雲が増えてきた。 やっぱり陽が射さない田園は殺風景でいけない・・・等と思いながらも小一時間位歩いた頃、
農家の垣根越しにこの真っ赤な柿が生っているのが見えた。 もうこんな色になってるんだ・・と感慨にふける。
その奥にも赤い実が見える。 柿にしては小さいが・・・と思ってよく見るとそれはカラスウリだった。 
柿ノ木にカラスウリが生るとはいかにも田舎らしくていいもんだ・・なんて妙に感心。
帰り道、田圃脇の用水路はミゾソバが花盛りだった。

2007年10月10日水曜日

今年もホトトギスが咲いた!

今朝は予報と違って朝から爽やかな気持ちよい日和になった。 
窓を空けると辺りに立ち込める金木犀の良い香りが流れ込んできて心地よい。
我が家の白いホトトギスはどうなっているのだろう・・と庭に出て覗いてみると、なんともう花が咲き始めていた!
その脇の斜めに射し込む陽の陰で、まだら模様のホトトギスもひっそりと咲いているではないか!
我が家の庭にも間違いなく秋がやって来たようだ。

2007年10月7日日曜日

キンモクセイの香りが漂い始めた!

昨日、ほのかにキンモクセイの香りが辺りに漂っていることに気がついた。 何時もだと10月に入ると漂い始めるのに今年は1週間くらい遅れている。 
今日の天気は午前中は晴れるが午後から次第に崩れてくるとの予報。 秋を探し歩くのは午前中しかない・・と奥方と連れ立って散策に出た。
野球の練習の声がする運動公園を過ぎ図書館脇に来ると、辺りの木々がほのかに秋色に染まり始めていた。
図書館の裏手の国道を横切るとそこは草の生い茂った空き地、既にセイタカアワダチソウが黄色く染まり始めていた。
けたたましく背の高いこの帰化植物の花も、いまでは秋の風物として欠かせない存在になっている。

空き地を抜け、里山の小径を登って行くと農家の裏手に出た。  辺りに濃いキンモクセイの香りが漂っている。
香りの出所を探してみると、農家の庭先に黄色い粟粒のような花を付けた樹が立っていた。  まだ花が開いているのは見当たらないのに良い香りだけが立ち込める。



古い街並みの屋敷林の中の曲がりくねった小径を往く。 そして又里山の木立の中を下って往き、もうすっかり稲刈りの終わった殺風景な谷津田に出る。
固まって咲いている道端のヒガンバナだけがやけに目立つ。






足元の雑草の中からイナゴやバッタが飛び立つ以外にもう何も無い田圃の畦道を往く。 そのとき
草が生い茂った休耕田の中にサクラタデの花を見つけ嬉しくなる。

2007年10月6日土曜日

実りの庭

今朝は絶好の秋日和・・と喜んだのもつかの間、直ぐに雲が広がり始めて陽が陰ってしまった。 がっかりしながら庭の花でも撮ってみるか・・と庭に出てみると、片隅のサクラタデがだいぶ咲き揃っていた。

マクロレンズでこの花を覗いてみると、蟻が小さな花の中を行き来している。 6-7mm程度位しかない花の中にいるこの蟻のなんと小さいことか! 何ていう蟻だろう?
今年初めて花を咲かせたガマズミの幼木はどうなっているだろうと覗いてみると、こちらは既に数は少ないが実が赤く色づいていた。 
今年初めて実をつけた姿はけなげに見える。
この前一部が色づき始めているのに気がついたムラサキシキブを見てみると、もうすかりあの独特の紫色に染まっていた。 
もう葉も黄葉し始めている!
日当たりの悪い裏庭でツリフネソウも花を咲かせていた。
この花はホウセンカのように種をはじかせて繁殖する。 お陰で春先になると庭のあちこちに生えてくる。 でも湿地を好むこの草は日向の暑い夏には耐えられず、裏庭の日影に生えたものだけが生き延びて花を付けるのだ。 
それにしても野生の草の生命力にはほんとに驚かされる。

ミツバアケビが絡まった棚の下を潜ろうとしたら、蜘蛛の巣に引っかかった。 頭をかがめて通り抜けようとした時、下にアケビの大きな実が落ちていることに気がついた。
棚を見上げてみると、なるほど何時の間にかアケビの実が大きく育って今にもはじけそうだ。 
ほんとに季節の進むのは早いなあ・・と感嘆。



午後になって空が明るくなってきたと思う間もなく覆っていた雲が何時の間にか消え去って青空が戻ってきた。 でもいろいろと用事をおおせつかってしまい、ただ恨めしく空を見上げるしかなかった。

2007年10月5日金曜日

里山の野草

今日も昨日に引き続いて秋らしい爽やかな天気になった。 
ふと、春先にカタクリが咲き乱れる近くの里山の斜面には今頃何が咲いているのか見にいってみたくなった。
斜面には今の時期ヤマトリカブトが最盛期に違いない・・と思いながらキバナアキギリが咲き乱れる谷津田の奥の小径を往く。
直ぐにこのヤマトリカブトの花が目に入った。 
辺りを見回すと斜面のあちこちにこの花が今盛りと咲いていて、どれも皆出会うたびに撮りたくなる。
ここはサラシナショウマが多いのだが未だどれも蕾。 今一足先に白い穂を付けているのはこのイヌショウマと、
このオオバショウマ。 
サラシナショウマのような派手さは無いが、この華奢な姿がなかなか良い。
谷津田の奥の斜面はツリガネニンジンの群落地。 
その中に一際目立つ白花のツリガネニンジンがあった。 青みの薄いものはよく見かけるが、これ程白い花に出会うのは珍しい。