このところ毎朝起きると窓を開け、空を眺めるのが日課になっている。
今朝も曇りだが雨はやんでいて昨日までより幾分空が明るい。 雨でないなら歩いてみようと朝食の後奥方と連れ立って又里山に行ってみることにした。
ウワミズザクラも終わった里山の緑は一段と濃くなってきたように見える。 道端の草も背丈を伸ばしている。
若葉をつけた樹木の枝が覆ふ山の斜面では、ホウチャクソウの白い花だけが目立っていた。 もうホウチャクソウもそろそろおしまいの季節のようだ。
ところどころに未だジロボウエンゴサクの花も残っていた。
その花に黒っぽい蝶が飛んできて止まった。 イチモンジチョウでもないし、この蝶はこれまで見たことがないような気がする。 こんな小さな花の蜜を吸いにくるにしては大きな蝶だなあ・・と思っていたら、このような林縁に住む「ダイミョウセセリ」と言う名の蝶だと後で分かった。この蝶は羽を広げて止まる習性があるとのことだった。
里山に沿って歩いていたら道端の斜面を覆ふ「アキカラマツ」の林があった。
秋の花の風情は好きなのだが、人の背丈ほどにけたたましく大きくなってしまうのが玉に傷。でも今の時期の瑞々しい綺麗な姿がなんとも言えず好きである。
梅雨の合間のように今日は気温も湿度も高い。 しばらく歩いていると背中が汗ばんできた。
ふと、もうそろそろ「ハンショウヅル」が咲くのでは・・と思い出し、 例年この花を見かける斜面の藪の中を覗きながら歩いていたら、
樹木の葉陰にその紫の花を見つけることが出来た。
花が咲いてるのが分かると直ぐに根こそぎ無くなってしまうこの花、毎年出会うたびに絶滅しないでよく残っていてくれたとほっとする。
「ハンショウヅル」に出会えて良かった!と嬉しい気分で歩き続けた。
そういえば「エゴ」がそろそろ咲き出すんじゃないかなあ・・と、今度は張り出す樹木の枝を見上げながら歩いてみた。
こうして見上げながら歩いてみると「ウワミズザクラ」の樹が結構多い。 花が終わったばかりなのにもう既に小さな丸い実を一杯つけている。
やっと「エゴ」の樹に出会った。 もう直ぐ開きそうな蕾が一杯ぶら下がっている。
見ると一輪だけ花が開いていた。 この花、あっというまに咲いちゃうので油断は禁物だ。