今日は北茨木・海辺のドライブ最終日。
海辺から数百メートル奥まった渓谷の落ち着いた静かな温泉旅館で一泊した後、又暑くなりそうな良い天気の朝、まず最初に訪れたのは福島県境にある「勿来の関跡」。
「勿来の関」というと、茨城から福島へ抜ける険しい山中に千五百年位前に設けられたという古い関所で、義経も東北に逃れる時に通ったんじゃないかなあ・・・と、 なんとなくロマンを感じて想像をめぐらす程度の認識、そこにはどんな歴史や由来があったのか詳しいことは全く分からなかった。
国道6号線の常磐道を海沿いに北上、「いわき市」の看板を見て直ぐに「勿来の関三叉路」を左折し、「勿来の関公園」として整備された湾曲した道路を登ってゆくとやがて関所跡に到着。
あまりに古い関所跡だからひょっとすると辺りは住宅街になっていて関所跡の石碑か何かが建ってるだけかも・・・と危惧していたが、道路は立派だが辺りは鬱蒼とした樹林、
樹齢千年はありそうな源義家の「弓掛けの松」の巨木が歴史の古さを感じさせている!
石板に書いてあったの見ると、そもそも「勿来(なこそ)」と言うのは蝦夷は「来るなかれ」という意味なんだそうで、随分古い関所だったんだなあ!・・と想像できる。そこにはこの源義家の銅像があった。
奥州で起こった反乱を平定に向かう途中、ここで「吹風をなこその関とおもへども・・・」と和歌を詠んだのだという。
「勿来の関」は紀貫之、小野小町、和泉式部、西行法師など、おなじみの歌人も和歌に詠みこんだという有名な和歌の題材「歌枕」となっていたのでこの関所が有名なんだそうだ。
遠路はるばる関東と陸奥の境にやって来て感慨に耽る気持ちは分かるような気がする。 一方、勝手に想像していた義経との関係はどこにも出てこなかった。
これが関所跡の石碑。
古そうな祠。
この辺り、今ヤマユリの最盛期になっていた。
期待に違わずなかなか良い所だ! 実際に来てみて「勿来の関」のイメージが見えてきた。
次に向かったのは「茨城県天心記念五浦美術館」。強烈に暑くなって駐車場から階段を登ってこの美術館に入るまでに一汗かいてしまった。
中は撮影禁止で何も記録できなかったが、交通不便な時代に国内だけでなく亜細亜や欧米諸国を精力的に飛び回って活躍した岡倉天心とその仲間達の行動力に感嘆させられた。
昔の人は想像もできないくらい活動的だ!
思いのほか大きくて立派な美術館を見て歩いたので疲れたが、 折から開催中の「妖怪の絵画展」まで楽しんだのち窓の外を眺めながら小休止。
庭園のヤマユリ。
綺麗な海岸。
美術館を堪能した後、いよいよ帰途に就くことにした。 帰りは大洗港に寄り道。
立ち寄ったポートタワーから眺めた大洗海水浴場。
結構賑わっていたが、この後家に帰ってTVを見てたらサメが現れて遊泳禁止になったと言っていたのでびっくりだった。
ここで昼食後、話に聞いていた大洗水族館を訪れた。 想像以上に大きな水族館で、夏休みとあって子供連れの家族で大賑わい!
人いきれと甲高い子供の声がこだまする館内は蒸しぶろ状態、早々にそこを逃げ出して帰途に就いたが、 お子さん連れのパパやママはほんとに大変だ!
(カメラ:EOS 5D MarkⅡ)
(レンズ:EF28-300mm F3.5-5.6L IS USM)