今朝は曇ってはいたがようやく雨が上がって幾分空が明るい。 この分だと晴れるかもしれないなあ・・・と思っていたら時折陽が射してきた。
この時期、天然記念物の成東食虫植物群落地にはトキソウが咲き始めることを思い出し、早速行ってみることにした。
わが家から40分、九十九里浜に近いその場所に着く頃は青空も覗いて初夏の風が心地よい。
管理棟で記帳を済ませ湿原に入ってみると先ず目に入ったのが辺り一面に咲き乱れる可愛いハルリンドウだった。
入り口近くの湿原の木道を一回りしてみたが、ハルリンドウとウマノアシガタが目に入るだけで、未だトキソウの姿は見つからない。
次に奥の湿原に入って木道を歩いてゆくとようやくピンクの小さくて可愛い花が目に入った。 「トキソウだ!」と望遠レンズを通して見る可憐な花に我を忘れるようだった。
トキソウがこんな千葉の田圃の中の湿原に咲いているのに出会った時はほんとに驚いたことを思い出す。 この花は昔八幡平に行ったときに初めて出会った懐かしい花、感激のあまり以来毎年のように会いに行っているのだ。
トキソウに会えて嬉しかった。 これで満足!と湿原の外に出ると、周囲の草むらにはノアザミが咲き始めていた。 モンキチョウがそのアザミの花を飛び回っている。
鳥の声も聞こえる。 葦の茂みでは例のオオヨシキリの賑やかな鳴き声、空にはひばりの声がする。 ひばりを撮ってみようと手持ちのカメラを構えて見上げたが、35mmフィルム換算だと1200mm近くにもなる望遠ではファインダーに入れることさえ無理だった。
ひばりを諦めて車に戻りかけたら遠くの田圃の畦に鳥の姿。 望遠で覗いてみたらその鳥はカルガモだった。