お天気の長期予報では雨になっていたこの日、前から行ってみたいと思っていた「夜明け前」の舞台、中山道の馬籠宿のツアーに参加した。
雨が降ろうと雪が降ろうと、昔の人が苦労して通った中山道の木曽の山中を体感するのも悪くない・・・と思ってはいたが、カメラを濡らさずに写真を撮れるかどうかが気がかりの種。
早朝未だ暗いうちに家を出て、6:38千葉発の「あずさ」に乗車。
曇り空の茅野駅でバスに乗り換えて中央高速で馬籠へ向かう途中、フロントガラスに雨がポツポツ当たりだした。
12時ちょっと前、到着した馬籠宿は既に雨に濡れていた。
早速待っていたガイドさんの案内で妻籠宿までの傘をさしての雨中ハイキング開始!
馬籠峠までの標高差200m登りが懸念される石畳の坂道!
雨は小雨、風も無いので傘を差して昔の旅人の様子を思い浮かべながら登って行く!
これは「藤村記念館」!
手工芸品のレトロなお店!
宿場街の外れ、高札場手前の蕎麦屋さん!
いよいよ妻籠宿に向かって峠越えだ!
晴れていればなあ・・・!と思わせる景色を眺め山道へ。
熊除けの鈴を鳴らして歩む小径は旧中山道! こんな山道を往来していたとはにわかに信じられない気分!
時折現れる紅葉に癒されつつ馬籠峠へ向かう!
この時期としては気温が高いとガイドさんが言っていたが、雨具を着ての山登りは暑くて大汗をかいた上に、雨も本降りになったのでカメラをザックに収納し、いざと言う時はiPhoneで撮ることにした。
ようやくバスが待つ峠に到着!
ここで6kmの山道を歩いて下るグループとバスで先回りするグループに分かれる。
峠からの2kmの下りが続き、汗も引いて冷えてくるころ、この無料の茶屋に到着。
江戸時代、材木改めの番所があった場所だという。
更に2.5㎞下った所にこの滝があった。吉川英治の「宮本武蔵」でお通への思いに悶々とした武蔵が滝に打たれるシーンの構想の元となったのは此処だという!
更に下って大妻籠の家が見えだした! これらの家は景観保存されているが住人は居ないという。
更に下って妻籠宿の家並に入って来た。
昔の宿場街を偲ばせる屋根に石を載せた家がある!
妻籠宿は我が国最初の景観保護地区になった場所、昔ながらの店構えで今も営業している!
ここは妻籠宿の本陣! 平成7年に復元したものだそうだ。
そしてこっちは脇本陣! 明治12年に建て替えられ、国の「重要文化財」となっているとのこと!
街外れのこの水車と高札場が見えるところで今回の雨中のハイキングは終了したが、雨の中だったこともあり結構しんどかった。
200m登って400m下る全行程9km程度のハイキングに高を括っていたが、大汗をかいた上に峠の手前で左ももが痙攣する始末!
筋力も心肺機能も極端に低下していることに気付かされた山旅でもあった。
それにしても妻籠宿の街並みが馬籠宿より保存状態が格段に良い!
馬込宿に比べ宿場街の機能を失ってから衰退の一途をたどっていた妻籠地区が、「売らない、貸さない、壊さない」の住民憲章をつくり、生活しながら街並みを守った結果だというガイドさんの話に、住民の皆さん頑張ってるなあ・・と感動だった。
(カメラ:EOS 5D MarkⅡ)(レンズ:EF24-70mm F4L IS USM)
峠からはiPhone