2007年7月9日月曜日

梅雨の山

7月8日

4月末に修理した山の家の点検に行かねば・・と思いつつこのところのうっとおしい梅雨空が続いて行きそびれていたのだが、 もたもたしていると又ネズミの被害がでるかも・・と思い切って出かけることにした。 この日の朝身支度を整えて出発。 梅雨空のお陰で道中は暑さの影響も無くて大助かり。 霧立ち込める高原山を越えて龍王峡近くの山の家に着いたのは午後4時近くだった。
山越えの途中、ナツツバキの花に出会った。 この樹は何度も出会った事があるのに花とは初対面なのだ。




早速家の中を点検してみるとネズミの被害は見当たらなかった。 この前の修理が効いたようで先ずは一安心。
一服しながら家の前の森を眺めると、蕾を付けてたたずむヤマユリがあった。


曇り空の薄暗くなった森を一回り散策してくることにした。
森の中の家々を巡る小径の山際に植えられている紫陽花が薄暗い森の中で未だ綺麗に咲いている。
樹木が切り払われた場所ではオカトラノオもひっそりと咲いていた。
松林の中に見覚えのある小さな潅木の陰があった。 コアジサイだ! そういえばこの花にはだいぶご無沙汰しているなあ・・・と林の中に入って確認してみると確かに大好きなコアジサイだったが既に花は終わっていた。

この花に会えるのは何時頃だったかすっかり忘れていたので昔の記録を調べたらそれは6月初旬だった。
来年こそは是非とも会いに来たいものだ。

7月9日 静まり返る龍王峡 
ネズミ対策が功を奏したし、後はゆっくりして行こう・・と思うのだが、今にも降りそうな天気が気が気でない。 
今朝もどんより雲って冴えない天気だが雨は降っていない。 今のうちにそこらを歩いてこようと奥方と連れ立って龍王峡を歩いてくることにした。 考えてみるとこの時期に歩いたことは無いのでどんな花に出会うか楽しみ。
人気の無いこの時期、静まり返った龍王峡は仙人境のような迫力を感じた。
峡谷を巡る山間の径はノリウツギのシーズン、両岸のあちこちでこの花に出会った。 こんなに出会ったのは初めての経験だ。




でも、ノリウツギ以外には花に出会わない。 コアジサイも多いのだが皆花の跡が残るのみ。 それでも木々の緑のトンネルの中を歩くのはなんとも言えず心地良い。
ムササビ橋まで来て茶店で一服している時、橋のたもとに何やらピンクの花のようなものがあるのを発見。 急いで行ってみるとそれはなんとなくシモツケソウのようだ。 
茶店のおばさんに聞いてみたら「このあたりではシモツケソウと言ってる」と教えてくれたので間違いないようだ。 もっと高い山で会ったことはあるが、こんな所でこの花に出会うとは・・・。

橋の対岸の茂みに白い花が群れているのが見えた。
一服し終えて橋を渡りその茂みに行ってみると、白く見えたのはノイバラのような花だった。 だがどう見てもノイバラではない。 
花が大きくて葉が丸っこいので何だろうと図鑑で調べたら、これは「テリハノイバラ」だと分かった。 これはきっと初対面に違いないと嬉しかった。

厚い雲が真夏の太陽を遮っていてくれるお陰で、峡谷を巡るごつごつした岩がむき出しの山径や、丸太で出来た階段を登ったり下りたりしている割には汗もあまりかかずに助かるなあ・・などと思いながら歩いていると、見たことも無い花を付けた潅木に遭遇した。
樹を見るとどうやらツツジの一種だと思うのだが、この花は見たことが無い。
後で図鑑を調べたら、これはやっぱり「バイカツツジ」というツツジの一種だった。 こんなツツジもあるんだ!