2005年9月28日水曜日

本番を迎えた里山の秋

昨日の夕刻、数日前から眼の中にゴミが一杯見えるようになってたので近くの眼科医に行って診てもらったら、なんと網膜に穴が開いて飛蚊症を起こしてるのだと言う。 放置してると網膜剥離を引き起こすので至急手術が必要と言われ、30分後にはレーザーでの手術を受けさせられた。 おかげで今後2週間は安静が必要と言われたが、歩くことくらいは問題ないというので一安心。

・・で今日は近くの里山に秋の花を探しに行くことにした。 
まだヒガンバナが綺麗に咲き続けている田圃を横切り里山の縁に行ってみると、辺りりはヒヨドリバナの白い花で覆われている。

ふと草の茂みの中から白い花穂が出ているのが目に入った。 なんとイヌショウマの花穂が咲き始めていたのだった。 キンポウゲ科サラシナショウマ属のこの花は、去年は10月に入ってから出会ったのに今年は随分早いような気がする。

前方にウドの花も見えた。 雑草の茂った山際では花が付かないとウドの存在もよく分からないが、見るとあちこちにウコギ科タラノキ属のこの花が雑草の上に顔を出していた。


他に何か咲いてないかなあ・・と里山の茂みに目を凝らしながら歩いてゆくと、

今度はジイソブ(ツルニンジン)の花が目に入った。 キキョウ科ツルニンジン属のこの花はこの辺りの里山では滅多に出会えないのだが、今年はどういうわけがもうこれで四度目の対面だった。 今年の気候がよほどあっていたに違いない。

ふと足元に小さな紫の花をつけたシソ科の花が咲いてるのに気が付いた。 アキノタムラソウかな?と思いながら良く見ると、これはヤマハッカの花だった。 この辺りの里山ではアキノタムラソウが終る頃からバトンタッチして咲き始めるのだが、いちだんと鮮やかな紫のこの花が群れて咲く姿が見れるようになるのももう直ぐだ。

他にキバナアキギリやシラヤマギク等も今盛りと咲いていた。 今咲いているのはだいたいこんなところかな・・と元来た径を戻りかけた時、山の斜面の数メートル上の草陰に濃い紫の大きな花が覗いていた。

その花はキンポウゲ科トリカブトだった。 知らない頃はハコネトリカブトとかヤマトリカブトだろうと思っていたのが、植物学者がこの町の植物を調査した資料によると、この辺りで見かけるトリカブトは殆どツクバトリカブトという種類であるらしい。 落ちていた3mくらいの竹を拾って覆いかぶさっていた草の葉を持ち上げ記念撮影。
それにしても、9月にトリカブトに出会ったことも初めてではなかろうか!

珍しい蝶

今年はヒガンバナの開花がここ数年に比べて遅くれ、肝心のお彼岸近くなってようやく咲き出した。

今日訪れた秋本番の里山近くの田圃脇も未だヒガンバナが真っ盛りであった。





秋の明るい陽射しに照らされて見事に咲き揃うヒガンバナに見惚れていたら、黒いアゲハチョウが飛んできてヒガンバナの花から花へと蜜をすい始めた。

クロアゲハかなあ・・?それともカラスアゲハかなあ・・?と首をかしげたのだが、そのどちらでも無さそうな見たことがないアゲハチョウである。 羽の付け根周辺に赤い模様があるし、後ろ羽にアゲハチョウ独特の突起が見えないのだ。

そこでネット図鑑で探して見たところ、この蝶は熱帯や亜熱帯に生息し、日本では近畿地方から西に広く分布する「ナガサキアゲハ」だったのだ!
最近の温暖化の影響のせいか、生息域を北東方面に広げているらしいとのこと。 どおりで見たことが無いわけだが、それにしても千葉の田舎で熱帯の蝶に出会うとは驚きだ!

2005年9月23日金曜日

正体みたり! クロホウジャク

今朝は薄日が射していたので又ツリフネソウの群落を見たくなってカメラ片手に出かけて見た。 気温は27℃くらいだったが湿度が高く蒸し暑い。
休耕田のツりフネソウを見ていたら大きな蜂のような昆虫が盛んに飛び交っている。 黄色い縞模様のこの昆虫、花を撮っている時によく見かけてスズメ鉢が来たかとギョットする。 
でも見た目には蜂とはちょっと違うような気もする。 高速で羽ばたいてる様はまるでハチドリの様だ。 そこでだめもとで写真を取ってみることにした。
小さく写ってた部分を切り抜いてみたら・・・
ぼんやりとしか写ってはいないがこれは羽の形が蜂とは違うし、連写した次の写真では口先にストローが付いているのが確認できた。
そのストローをあのほら貝のようなツリフネソウの花に注しこんで蜜を吸っているように見える。 ということはこの昆虫は蝶か蛾の仲間に違いない。
そこで手持ちの昆虫図鑑を繰ってみた。 するとスズメガの仲間で「クロホウジャク」という名の蛾に似ていることが判明。
説明によると、ツルフネソウ等の花に集まり、ハチドリのようにホバリングしながら蜜を吸うと出ていた。

長年スズメバチじゃないかと恐がっていたこの昆虫の正体がやっと写真を撮ったことで暴くことが出来たのだった。 それにしてもその羽ばたきの速さは凄い。 どれ一つとしてはっきり写真に撮れたものは無かったのだから・・・。

2005年9月22日木曜日

甚兵衛渡しのコスモス

今日は家内の成田日赤への通院日、あいにくの曇り空だったが診療が終るまでの時間つぶしに甚兵衛公園へ行って見た。
未だだと思っていた水神様の前の畑はコスモスが咲き始めていた。 毎年10月半ばにここのコスモスを見にくるのだが、こんなに早くから咲き出しているのを見たのは初めてかもしれない。
この様子だと畑一面が花で埋るのはやはり来月になってからかもしれない。 今度は天気が良い時に又こようと心の中で水神様に手を合わせた。
水神様の裏手の松林の木陰で今年もヒガンバナが咲きだしていた。 この時期、ヒガンバナを見ると写真を撮りたくなってしまうのだが、 今日は天気が悪いので上手く撮れるかなあ・・と思いながらも、大きな松の樹の根本に体を押し付けてシャッターを押して見た。

病院へ戻らなければならない時間だった。
成田の町に向う途中の田圃の中を走っていると、空をの群れが飛んで行った。 
その飛び去る方向を眺めてみると・・・
遙か彼方の田圃で稲刈りの終った田圃を耕すトラクターに鷺が群れていた。 さっそく進路を変えて鷺が群れている田圃へと向った。
おびただしい数の鷺がトラクターの周りの掘り返された田圃の中で餌をあさっていた。これは凄い!としばらくその光景に釘付けになってしまった。 これほど鷺が集まってるのを見たのは初めてだった。

2005年9月21日水曜日

見頃になってたツリフネソウ

もう彼岸だ! 
ここ数年ヒガンバナがお彼岸が来る前に咲き出していたが、今年は珍しく季節どおりに咲き出してる。
 そういえば9月半ばになるとツりフネソウも咲き出すから今年はそろそろ咲き出してるかも・・・と急に気になりだして群生する近くの休耕田に行ってみることにした。

遠くから眺めてみると長年放置されている休耕田には蒲の穂や、白い花を付けて鬱蒼と茂ったかなカナムグライタドリが見える。
近くに行って見るとその中にツリフネソウのピンクの花が一斉に咲きだしていた。
休耕田の上の里山の縁の農道脇はツリフネソウの花盛り。 それでもまだ咲き出したばかり、変わった形の蕾も沢山付いていた。 
今年は何時に無く花の数が多いような気がする。
ツリフネソウ科ツリフネソウ属のこの花、花の跡の種に触れるとホウセンカのようにはじける。 そんなことからか、以前はこの花はホウセンカ科と分類されていたらしいのだが、なぜツフネソウ科となったのかは分からない。 ともかく変わった形で面白いし、近くのこの群生地に見に行くのが楽しみになってしまった。 丁度この時期はカナムグラやイタドリの花の季節でもある。

休耕田側からツリフネソウを撮ってみようとズブズブと水がしみ出る田圃に降りてみた。 この草むらになにやら小さなピンクの花が咲いている。 見るとこれは可愛いアカバナだった。 未だ咲き出したばかりで背丈も低く、未だあの独特の角のような種も出来てはいなかった。
スブズブした足元が気になって足場を選んでいたら近くに又小さな花を見つけた。 これは田圃の畦でお馴染のこれまた可愛いイボクサだった。 ツユクサ科イボクサ属のこの花の名が気になっていたのだが、なんでもこの草の葉の汁をつけるとイボが取れるといわれるかららしい。 ほんとかいな?

2005年9月18日日曜日

秋の野草

秋とは言っても陽が高くなるに連れて気温が上がり暑くなったが、朝から見事に晴れ渡った秋空の一日、この時期の草花を求めて田園散策に出掛けてみた。

稲刈りが終って間もない町の南に広がる谷津田は真夏のような太陽に照らされて眩しいくらい。





暑い日差しを避けて谷津田の端の里山の木陰径を歩いた。 道端にはこの時期に花をつける雑草が生い茂っている。 

小さくて変わった形の花びらが可愛いこのハキダメギクが草むらで一杯咲いていた。 変わった名だが一体キク科の何の仲間だろうと調べたら、大正時代に世田谷のハキダメで見つかった熱帯アメリカ原産コゴメギク属の帰化植物とのことだった。

そんな草むらの中に生っているの1cmくらいの小さな丸い実に出会った。 ウリ科のスズメウリの実だった。 今里山の縁の雑木に絡まって茂っているカラスウリの花の季節。 既に青い実を付けているのも良く見かけるが、スズメウリは小さいのでなかなか見つけられない。 今日は久しぶりに出会ったような気がして嬉しかった。

里山の林の縁にもいろいろ季節の花が咲いている。 ここでもヤマハギのピンクの花が目立つようになってきた。 シラヤマギクの清楚な姿も見える。

ふと、直ぐ目の前に小さなツリガネニンジンが咲いているのに気が付いた。 キキョウ科ツリガネニンジン属のこの花、以前は山に咲く花だとばかり思いこんでいたのに、こんな標高数十メートルも無いような地にも咲いているとは思いもよらなかった。 この辺りではあちこちの草むらでよく見かけるのだがら。
鬱蒼と茂ったカナムグラの葉陰にちらっと紫色の花が咲いているのが目に入った。 ザラザラした鋭い毛で手を擦りむかないように気をつけながら上に覆いかぶさっているカナムグラの葉を取り除いてみたら、その花はオオバクサフジの花だった。 
このマメ科のクサフジの仲間、普通のクサフジに比べて葉が大きくて、花が咲いてなければクサフジとは分からない。 我が家近くの成田線の土手の草むらでしか出会ったことが無かったこの花にこんな所で出会うとは!と思わず笑みがこぼれてきたのだった。

2005年9月16日金曜日

初秋の野草

昨日から突然吹き出した心地良い秋の風に元気を取り戻し、今日は久しぶりに近くの田園散策。

日当たりの良い谷津田への下り道には張り付くようによく見かける雑草が生えている。見るとこの雑草が小さな花を沢山付けていた。 あまりに小さくてただ見ただけではどんな花なのか良く分からない。

カメラのレンズを通してファインダーで覗いてみると、これが何とも可愛い花だった。 後で調べたらこの草は、マメ科ヤハズソウだと分かった。 この小さな葉をちぎると矢羽状に切れるので、子供の頃この葉をちぎって遊んだことを思い出した。

辺り一面にヤハズソウが生えている。 ファインダーを覗いていたらなにやら別の草が視野に入ってきた。 茎や葉がトウダイグサのような感じの小さな草だ。 この草も又これまで見たことも無い小さな白い花を付けている。

この草もよく見かける雑草のようだが、こんな花を付けているのに気が付いたのは初めて。 後で調べたらやはりトウダイグサ科オオニシキソウだと分かった。 普段気にも留めない雑草が、こんな面白い花を付けるんだ!と新たな発見が嬉しかった。

谷津田に降りて里山の縁を歩いているとピンクの花が目立つようになったヤマハギが小径に覆いかぶさっている。 足元の道端には薄紫のアキノタムラソウも点々と咲いていた。
日陰の湿った山の斜面に黄色い花が見えた。

この時期秋を待ちわびるように咲き出すキバナアキギリだ! このシソ科の花が咲き出すと里山に秋が来たことを実感させてくれるのだ。








谷津田の一番奥までやってきた。 この先の里山は鬱蒼と茂った草と潅木の中にわずかに山径の痕跡があるだけ。 ここから引き返すことにして周囲を一渡り見回して見た。

すると草薮の中に珍しい花が咲いてるのが目に入った。 ツルニンジンの花なのだ!  別名ジイソブと呼ばれるこの花に出会ったのは長年野草観察している中でこれが二度目。 調べてみるとこの花はこれでもキキョウ科だというから面白い。

今日はいろいろ珍しい花に会えて良かった!と気分が良かった。

目の前の笹の葉に赤とんぼが飛んできてとまったのを見て早速記念撮影することにした。 なかなか綺麗な赤とんぼだった!

2005年9月15日木曜日

初秋の庭

9月というのに厳しい残暑が続いてうんざりしていたが、今朝は涼しい東風が吹いてほっとする。

朝窓を開けたら、窓際に植えてあるサクラタデが花を付けているのが目に入った。 昨日は気がつかなかったのに、いつの間に咲き出したんだろう・・とビックリ。
考えてみれば、暑い暑いと言ってるうちにもう9月も半ば、ヒガンバナの便りも聞かれる季節になっているのだから秋は既に始まっていたのだ。

先日、我が家の奥方が懸賞で当てたバラが咲き出したというので見てみると、我が家の狭い籔のような庭にバラは似合わないと置き場所に困った末に置いた入口の通路脇で薄いピンクのバラが咲いていた。 秋のちょっと寂しげなバラではある。

2005年9月9日金曜日

ハゼラン

このところ夕方になると庭の片隅で小さなピンクの花が開きだす。 我が家の庭に随分前から自然に生えた雑草で、花の咲いた様子がまるで線香花火のようなので、長い間「ハナビソウ」と呼んでいた。

ふとしたきっかけで知ったこの草の本名は「ハゼラン」だった。 なんでもスベリヒユ科の園芸植物だったものが野生化してはびこっているのだと言う。
午後3時ごろに咲き出すことから「三時花」とも呼ばれているこの雑草、こんな可愛い花が咲くと愛着が湧くのだが、畑にもはびこることから千葉県では有害植物に指定されているらしい。

フェンス際にこのタマスダレも咲いていた。 この花の清楚な白も好きなのでマクロで画面いっぱいに撮ってみた。 日が落ちるのが随分早くなって4時半でもかなり暗くなっていたのでどうかと思ったが、感度をISO1600で撮ったら画面は荒れたがブレは目立たずに撮れていた。

2005年9月3日土曜日

晩夏の北印旛沼周辺

今朝も青空が広がる良い天気、久しぶりに北印旛沼の広々とした雰囲気に浸りたくなって出かけてみた。

何時もの湖を眺める場所は夏草が身の丈ほどに茂っていた。 草を踏み分けて入ってみると、いつものように湖がはるか彼方まで霞んで見えていた。
それにしても凄い草籔で、 ここでもが一番茂っている。 ふと見ると葛の花が咲いていた。 
おかしなことにこんな草薮でも花が咲いていると幾分ほっとするものだ。
広い干拓田の中を抜けて中央水路北端にやって来た。 未だ陽射しの強いこの時期は釣り人の姿もあまり見えない。
白鷺の群れが杭の上で涼んでいるかのようである。
辺りの広大な干拓田は黄金色に色付いた稲が重そうに穂を垂れて、あちこちで稲刈りが始まっていた。 今年は豊作に違いない。

2005年9月2日金曜日

爽快な目覚め

昨日今日と良い天気が続いた。 昨日は早起きして久しぶりに利根川にハゼ釣りに行ってきた。 我が家から60kmのドライブで到着した利根川は未だ真夏のような陽光が眩しかった。 でも川風はまるで秋のようで心地良い。 のんびりした釣り三昧、8時から13時までに12~3cmのハゼを52尾ゲットした。

そして今朝、ぐっすり眠れて心地良い目覚めだった。 1年以上釣りに行っていなかったので、この釣りの後の快眠の味を忘れていた。 やっぱりたまには釣りに行った方が良さそうだ。
陽が昇るにつれて今日も暑くなってきた。 それでも昨日の釣のおかげか気分が良い。

ふと窓の外を眺めていたら、 家の脇のサンシュユの樹に色付き始めた実が付いているのが目に入った。 探してみると今年は4個付いてる。



春先のあの小さな黄色い花がこんな実になることを初めて知って驚いたのはつい数年前のことだったが、真っ赤に熟すのは何時頃だったか・・と考えてみても思い出せない。