御宿の保養所で勤めていた会社の同窓会があった。
「昨年の帰りは菜の花満開の沿線を楽しみました。 ローカル線はそれぞれ1時間前後の所要で待ち合わせもたっぷり、今年は桜と菜の花に包まれてのんびりした旅もたまにはよろしいのでは・・」と書かれた案内状に心を動かされ、車で行って帰るだけでは味気ない・・と思っていたこともあって今年は電車に乗ってゆくことにした。
内房線の五井駅に停まっていた小湊鉄道のたった1両の車両に乗り込む。
ジーゼルエンジンの唸る音ともに田園地帯を走り出した途端、ローカル列車の旅気分が湧いてきた。
子供の頃の遠足の時のように、ガタゴト揺れる列車の一番前で眺める景色にわくわく。
菜の花が売り物だけに、線路脇は何処までも菜の花で敷き詰められていた。
2時間近く渓谷沿いをハイキングする為に養老渓谷駅で途中下車。 登ったり下ったりのハイキングコースを辺りを眺めながらのんびり歩いていると、あちこちからウグイスの声も聞こえてくる。
養老川に掛かる観音橋へやって来た。 お腹がすいたので川原に下りて食べたおにぎりが美味かった。
歩き回っているうちに思った以上に時間を食って、乗車予定の時間に駅に戻れそうも無くなった。
のんびりするのが目的だからこれも又良し・・と駅に着いてみると、次の列車はなんと2時間以上も先、人気の無い駅でぼんやりするのもローカル列車の旅の醍醐味。
・・・とは言ってもさすがにこれは退屈過ぎた。