2013年1月10日木曜日

テレビの音質改善奮闘記

テレビで綺麗な映像を楽しもうとBSハイビジョン内臓テレビを買ったのは何年位前だったろうか? 全てのチャンネルがデジタル化した今、当時のアナログ放送の映像のお粗末さに、よくもまあこんな映像を見ていたものだ!・・と驚かされる。 4Kテレビが出現しているとはいえ、今の地デジテレビの映像でも文句なしに美しい。

  ところが一方、デジタル化したことによっても一向に良くなっていないのが音声、かえってブラウン管時代のアナログテレビの音の方が余程良かった気がする。

  素晴らしいオーケストラやコンサートの映像を見ながら音楽を楽しみたくても聞くに堪えない音にがっがりして見る気にならない。 人の話す声は聞き取りにくくていらいらがつのるばかり。 歳のせいで耳が遠くなっていることもあってテレビのボリュームを目いっぱい上げてはみるが、不明瞭な音が大きくなるだけで、しまいに頭が痛くなり一向に聞き取れないこともしばしば。 あの人も、あのアナウンサーも声が聞き取りにくくていやになるなあー!・・・と時折ぼやいたりすることも多く、そのせいかテレビを見る機会がめっきり減っていた。

しかし最近、おふくろが亡くなったり家内が風邪をひいたり、やたらと寒かったりで家に居る時間が増え、暇つぶしにテレビを見ることが多くなった。 相変わらず聞くに堪えない音だが、どうせ見るなら良い音で見たい。 この音を何とか出来ないかなあ・・との思いが次第に募ってきた。

そもそもテレビの技術開発は綺麗な映像を大きな画面で・・という指向で開発されてきたし、同時に薄型化・軽量化・コスト削減の為の技術開発にも重点が置かれてきた。
  ところが音に関してはこれらは相いれないマイナス要因になってしまうのだ。 狭くて薄いフレームの中にスピーカーを無理やり押し込まなければならないのだから小さいスピーカーにならざるを得ず、良い音を出せるわけがない。 高音も低音もまともに出ないお粗末で小さなスピーカー、ボリュームを上げれば音が割れ、ビビリが出て聞き取りにくくなるのも当然と言えば当然だと気が付いた。

そこで、我が家のステレオアンプとスピーカーにテレビの音声を取り込むことが出来ないかなあ・・・と考えたが、アンプにはテレビの音声出力を入れられるような入力端子が空いてないし、部屋の中でケーブルを引き回すのも考え物。
  そこで考えあぐんでいた時、ふとしたきっかけでテレビの前に置くだけで構築できるホームシアターなるものがあるという情報に出くわした。

ホームシアターと言うものは、壁面一杯の巨大なスクリーンと部屋の周囲にスピーカーを幾つも配置して劇場の雰囲気を演出するお金持ちの道楽だと思っていたが、なんとテレビの前に高音や低音にも対応した複数のスピーカーを仕込んだ細長いバーを置くだけでテレビの音声を劇的に改善し、しかも価格は高級品は別として1万円前後から入手出来るものもあるという。

早速ネットで調べてみるとソニーやパナソニックやJVC等幾つかのメーカーが出していた。 試しにJVCの製品を購入し設置してみたところ、期待通りボリュームを上げなくても明瞭に聞き取れるし、音楽番組も比較的良い音で楽しめることが分かった。

 しかし、これをテレビの何処に接続するのかが分からず最初は随分手間取った。 2台あるテレビのもう一台には接続できる端子が無くて結局取り付けることが出来なかったのだ。 
 問題は音声出力端子、デジタル音声(光)端子、ARC対応のHDMI端子、ヘッドホン接続端子等、どれがテレビの仕様に含まれているか、そしてホームシアターセットには仕様が一致する入力端子があるのか?・・・という肝心のことがよく分かっていなかったせいなのだ。 

 本来はTV の音声出力の仕様とホームシアターセットの音声入力の仕様が一致していることを確認して導入する必要があった。 今回はたまたま一台のテレビに問題なく接続できて幸運だったが、購入するときは事前にテレビの仕様を確認し、買いたいセットが使えるかどうか購入店に問い合わせる等もっと調べるべきだったと、こうと決めたら突っ走ってしまう性格に毎度の事ながら反省しきり。