2012年7月1日日曜日

半夏生

今日は日本の暦で「半夏生」とTVの天気予報で言ってたのを聞いて庭のハンゲショウのことを思い出した。 
この時期になると葉先が白くなって花が咲きだすハンゲショウ、 紫陽花同様梅雨時の暗い空の下でもなんとなく風情を感じて毎年のように撮っている。
今年はどうかなあ?・・と庭に出てみると、 

文字通り葉先を化粧して花を咲かせていた。 
それにしても季節は何と正確なんだろう!・・と感嘆してしまう。




ところでハンゲショウを図鑑で見ると和名はの「半夏生」、その頃花を開き葉が白くなることに由来するとあり、半化粧と書く場合もあるという。 
一方、暦の「半夏生」はというと、調べてみたら生薬の「半夏」(カラスビシャク)が生える季節という。 今年は7月1日だが年によって1日だったり2日だったりするらしい。
 (追記:後になったふと気が付いたのだが、植物図鑑に出ていたハンゲショウの名が「暦上の半夏生の頃花を開き葉が白くなることに由来」とあるが、旧暦の7月だから今なら8月に咲くことになってしまい理屈に合わない。 半夏生と書くのは間違いじゃないの・・と思った次第だが、もう一度良く調べたらそうではなくて夏至から数えて11日目頃を「半夏生」というからまさにハンゲショウの咲く時期で間違いないようだ。) 

それはそうと、暑さ寒さの変わり目とか、種まきの時期花の咲く時期自然に感謝する月日等、二十四節気とか九つの雑節、五つの節句が日本の暦にあることが「半夏生」を調べていたら分かってきた。

季節や自然の移り変わりの節目を暦として用いるなんぞは昔の人はなんと奥ゆかしくて優雅なことか!・・と感嘆してしまう。 

自然の脅威にさらされた原発事故から1年以上たったが、万物に神宿る自然を敬い自然と密着した生活を通じて日本人の感性から生まれた純粋で素朴な伝統行事や文化の重要性と大切さ に、今頃やっと気が付いた。
そんなことも何も知らずに年老いた自分が日本人として恥ずかしいような気がする。 
タリバンの如く古き文化を破壊し新しき文明開化の時代となって以来、日本人の生活スタイルは文化的伝統がすたれて科学技術や経済優先の野蛮で味気ないスタイルの国に成り下がっていた事に全く気付いていなかったせいかも・・・・。 

ともかくこのことに気付いたからには少しでもこの文化を次世代に継承していかねば先祖に申し訳ないだろう・・・との思いがつのって来た。