2007年5月12日土曜日

谷津の初夏

昨日はせっかく雨も上げって良い天気だったのに凄い風。 里山は初夏の花が咲き始めているいるだろうに・・と気になりだしていたのに何処にも出られずに残念だったのだが、今朝は一変、気温も下がって穏やかな晴天、歩くには絶好の日和になった。
町外れの坂道を下って谷津田に出ると、田植えの終わった田圃を渡ってくる爽やかな風が心地よい。




田圃の畦道を通って里山に向う。
足元にはつい先日まで黄色い花を付けていたヘビイチゴが既に赤い実を付けていた。
足元の畦にケキツネノボタンの花が陽光に光っている。
畦のあちこちには、もう少ししたら茂った草の下に姿を消してしまうこの時期だけが我が世の春のムラサキサギゴケも咲き誇っている。
田圃の水際にニワゼキショウもかたまって咲いている。
草むらの何処にでも生えているこの花も、こんな場所で見ると意外と絵になるもんだと感心。



さすがに5月半ば近くなると里山の緑が濃くなって、 そろそろ初夏の花が次々に咲いてくる季節だ。 
どういうわけか初夏の花はどれも白い花が多い。 濃い緑の中では白が一番目立って虫たちに受粉して貰うには都合が良いのかもしれない・・・等と思いながら歩く。
ふと見上げると山の樹に綺麗なヤマフジの花が懸かっていた。
前方の斜面に白い花を付けた潅木が見える。 何だろう?・・と近くに行って見てみると、それはサワフタギだった! そういえばこの花は里山で最初に咲き出す花の一つだったことを思い出す。 初夏の花は地味なのが多い中、この花は際立って華やかで好きである。

イボタノキやガマズミやウツギは未だ蕾。 ミツバウツギの樹はだいぶ蕾が脹らんで数日中には咲きそうだ。
又花を付けた潅木が目に入った。 それはカマツカの花だった! これも初夏一番に咲き出す花だ。
このあたりにハナイカダの樹があったはず・・と目を凝らして歩いていたら直ぐに見つかった。 雌花を載せている! 葉の上に花を付けたこの樹、何度見ても不思議な樹だと思わずにはいられない。


毎年出会うのを楽しみにしているハンショウヅルを探す。
例年花が咲いたと思ったら数日中に姿を消すこの花、珍しい野草とみるや採集しまくる人達の格好の餌食になっているので今年は会えるかどうか・・・と心配だった。 でも直ぐに見つかってほっとする。 
無事に子孫を残して欲しいものだが・・・。