2005年9月18日日曜日

秋の野草

秋とは言っても陽が高くなるに連れて気温が上がり暑くなったが、朝から見事に晴れ渡った秋空の一日、この時期の草花を求めて田園散策に出掛けてみた。

稲刈りが終って間もない町の南に広がる谷津田は真夏のような太陽に照らされて眩しいくらい。





暑い日差しを避けて谷津田の端の里山の木陰径を歩いた。 道端にはこの時期に花をつける雑草が生い茂っている。 

小さくて変わった形の花びらが可愛いこのハキダメギクが草むらで一杯咲いていた。 変わった名だが一体キク科の何の仲間だろうと調べたら、大正時代に世田谷のハキダメで見つかった熱帯アメリカ原産コゴメギク属の帰化植物とのことだった。

そんな草むらの中に生っているの1cmくらいの小さな丸い実に出会った。 ウリ科のスズメウリの実だった。 今里山の縁の雑木に絡まって茂っているカラスウリの花の季節。 既に青い実を付けているのも良く見かけるが、スズメウリは小さいのでなかなか見つけられない。 今日は久しぶりに出会ったような気がして嬉しかった。

里山の林の縁にもいろいろ季節の花が咲いている。 ここでもヤマハギのピンクの花が目立つようになってきた。 シラヤマギクの清楚な姿も見える。

ふと、直ぐ目の前に小さなツリガネニンジンが咲いているのに気が付いた。 キキョウ科ツリガネニンジン属のこの花、以前は山に咲く花だとばかり思いこんでいたのに、こんな標高数十メートルも無いような地にも咲いているとは思いもよらなかった。 この辺りではあちこちの草むらでよく見かけるのだがら。
鬱蒼と茂ったカナムグラの葉陰にちらっと紫色の花が咲いているのが目に入った。 ザラザラした鋭い毛で手を擦りむかないように気をつけながら上に覆いかぶさっているカナムグラの葉を取り除いてみたら、その花はオオバクサフジの花だった。 
このマメ科のクサフジの仲間、普通のクサフジに比べて葉が大きくて、花が咲いてなければクサフジとは分からない。 我が家近くの成田線の土手の草むらでしか出会ったことが無かったこの花にこんな所で出会うとは!と思わず笑みがこぼれてきたのだった。