2005年10月28日金曜日

霧立ち昇る秋の田園

今年の秋はほんとによく雨が降る。 こんな秋は初めてのような気がする。 
いつものように目が覚めると今日の天気はどうかなあ・・と気になって窓を見る。 
今朝はいつもの晴れた日のように窓は明るくはなかった。 未だ雲が取れてないのかなあ・・と窓を開けてみると、外はうっすらと霧が掛かっていた。
霧がだいぶ薄くなり、明るい陽射しが照るようになってきた8時過ぎ、近くの谷津田に行ってみた。
うっすらと霧が立ち込めた谷津田に朝日が差し込み、地面から湯気が立っていた。
彼方に印旛村の丘陵が霞んで見える広い干拓田の中の水路にやってきた。 
順天堂大学の白いキャンパスが霞んで見える。 ここは北と西の印旛沼を結ぶ中央水路から分岐して機場に通じる水路、春から秋のシーズンはへらぶな釣師でにぎわう場所だが、今朝は未だ人気も無くて静かな秋のたたずまいであった。
しっとりとした水路脇の小径を歩いてみた。 道端の草が霧に濡れて光っている。 一際キラキラと輝いているのはエノコログサ。 小さな霧粒を一杯つけて輝いていた。
傍らに更にキラキラ輝く草があった。 タンポポである。 花の終わったタンポポの綿毛に付いた霧粒がまるでダイヤモンドのように輝いているのだ。
この辺りはよく霧が発生する。 暖まった印旛沼から発生する水蒸気に冷たい空気が触れたときに発生すらしい。 昔、車通勤で利根川近くまで通っていた時、しばしばこの濃い霧に行く手を阻まれたことがあったなあ・・・等と記憶が蘇る。
ふと、足元に小さな白い花が咲いてるのが眼に入った。 タネツケバナだった。

2005年10月25日火曜日

房総風土記の丘と北印旛沼

今朝、所用で成田市に出かけのだが、あまりに綺麗な秋空だったので房総風土記の丘に寄り道した。 

園内の資料館前への桜並木はもう既に葉を落としていた。

資料館前に車を停めて辺りを散策。 半ば黄葉した樹が秋空に映えていた。
園内の林の中は今年も綺麗に刈り払われていた。 この分では何も期待できそうもないなあ・・・と思いながらも何か秋の花は・・と歩いていたら、古墳の山すそに薄紫の小さな花が一本だけ生えていた。 ツリガネニンジンだ。
車に戻りかけたとき、ふと山茶花の花が目に入った。 ここの山茶花はいつも早くから咲き始めることを思い出し足が止った。 木漏れ日に照らされたこの山茶花をこれまで何度見に来ただろう・・・。


昔は風土記の丘で秋の草花を見るのが楽しみだったのだが、草が伐り払われるようになってからは楽しみも半減。 早々にここを切り上げて北印旛沼へ行くことにした。

湖岸の道の途中で車を停め、土手を登ると明るい秋の空の下、広々とした北印旛沼が眼に飛び込んできた。 思わず深呼吸して眺めるこの光景がたまらなく好きである。


ここには多くの水鳥がいる。 今日は何がいるだろう・・とカメラの望遠レンズで探してみると、サギやカワウやユリカモメの姿があった。 以前ペリカンを見たことがあるのだが、ここ数年は出会っていない。

レンズを覗いていたら網を干す竹の杭にサギが飛んできた。

2005年10月23日日曜日

実りの秋

このところ晴れの日が続かなかった。 一昨昨日やっと晴れて喜んだのもつかの間、二日続けて天気が悪くなってしまいがっかり。 でも今朝は朝から快晴になった。 週末に晴れたのは何日ぶりだろう・・・。

早速秋色濃くなった里山に出かけてみると、いろいろな植物が実を付けていた。
先月黄色い蝶形の花を付けていたトキリマメを探してみると、もう既に赤い豆になっていた。
近くで珍しい紫の豆が生っているのを見つけた。 これは一体何の実だろう・・・。 そういえば先月トキリマメに似た黄色い花を付けるノササゲを見ているので、もしかしてこの実かも・・と図鑑を調べるとやっぱりそうだった。 この実を見たのは初めてなので嬉しかった。

真っ青な秋空が心地よい。 里山を渡る秋風も冷んやりと爽やかだった。 
里山脇の小径の日向に差し掛かったとき、突然足元から蛇が逃げ出してびっくり。 未だ蛇が活動してることを知って、竹を拾って径を叩きながら歩くことにした。
山際の草むらに赤い実のようなものが見えた。 近寄ってみるとこれはフユイチゴの実だった。 今頃生るキイチゴは珍しいので里山を歩くときは気をつけるのだが滅多に出会うことはない。


里山の縁はキバナアキギリが終盤を迎え、今シラヤマギクの盛りである。 ヤクシソウやアキノキリンソウの黄色い花も目立ち始めた。 そんな花を眺めながら歩いていたら小さな白い花を見つけた。
よく見るとリンドウ科センブリの花だったのでびっくり。
この地でセンブリに出会ったのは初めてなのでほんとに嬉しい。 土地の人は「昔はどこにでも咲いてたんだが・・」と言っていたが、今ではほんとに貴重な花である。

ふとサラシナショウマのことを思い出した。 数週間前は未だ蕾だったがそろそろ咲き揃っているかもしれない。
ちょっと足を伸ばしてその花が咲いてる場所に行ってみた。 遠目にも里山の縁に白い花が群れているのが分かった。
近くに行ってみるともう既に満開の状態になっていた。 今年は春から夏にかけての花は開花が遅かったのに、どういうわけか秋の花は例年に無く早いような気がする。



ともかくこれから天気が続いてくれるといいなあ・・・と思う。

2005年10月20日木曜日

久しぶりの秋空満喫!

秋も盛りだというのに15日からずーっと雨や曇りの天気が続いてまるで梅雨のようだったが、今日ようやく秋の空が戻ってきた。 
こうなるとやっぱりじっとしておられず、早速田園の秋の空気を吸いに家を飛び出した。

農家の畑のコスモスも久しぶりの秋の陽射しが眩しそうだ!
この地区の集会所にやってきた。 庭のハナミズキの樹が実を付けていた。 この樹の赤い実はやはり青い秋空の下が良い。
成田線の線路脇の土手下の径に差し掛かった。 ふと見上げると秋空をバックに小さな花を付けた草が線路脇に群れて生えていた。 よく見るとこれはセンダングサのようである。
里山のあちこちに、綺麗な実を付けたクサギの樹も又秋空に映えていた。 枝や葉をちぎると臭い匂いがするというこの樹、どんな匂いがするのか未だ嗅いだことはない。
田圃も畑も里山も、どこに行ってもこのセイタカアワダチソウが今盛りと咲いている。 この鮮やかな黄色い花もやっぱり秋空が一番お似合いなのかもしれないと思った。

2005年10月13日木曜日

秋晴れの田園散策

梅雨のような空が続いたと思ったら一転して今日も又秋晴れ。 じっとしてられなくなって朝から田園に飛び出した。

街外れの綺麗に掃き清められた東光寺を覗いてみると、お地蔵さんが立つ静寂な境内に朝日が射しこんで清清しい雰囲気が漂っていた。



お寺の先から細いわき道を下って谷津田へ行ってみた。 長年休耕田になっている谷津田は、例年だとこの時期見事なセイタカアワダチソウの群落になってるのだ。

予想通り今年も一面黄色い花で埋まっていた!
セイタカアワダチソウと競い合うススキも、あちこちで秋の陽の光に輝いている。
一山超えて広い田圃に行ってみた。 印旛沼に注ぐ高崎川の辺からの眺めはもうすっかり秋色が濃くなっている。
古い農家が点在している田圃の縁の里山の南斜面を散策するのも楽しみの一つ。 それぞれの農家の前にはきまって色とりどりの懐かしいお馴染の花が植えられているからだ。
荒れた畑のコスモスとセイタカアワダチソウも見飽きない。

田園の秋

目が覚めて窓を開けると明るい秋の陽の光が射し込んで来た。 ようやく雨が上がって待ちに待った秋の空が戻ってきたのだ! こうなるとじっとしては居られれず、カメラ片手に家を飛び出した。

高台から見下ろす谷津田には、稲刈り後に伸びた緑の若葉と秋の陽光を受けて輝くセイタカアワダチソウの姿があった。
さんさんと降り注ぐ陽の光にススキの穂も光っている。
谷津田の脇の斜面に目をやると、草むら一面に金平糖のような花を付けたミゾソバが眩しい陽の光を浴びて群生していた。




秋の爽やかな風に吹かれて田んぼのあぜ道を歩いた。 陽の光が暖かく感じる。 

休耕田に差し掛かると、そこにはイヌタデが群れていた。






のんびりと写真を撮りながら歩いていたら何時の間にか昼近くなっていた。 そろそろ家に戻ろうと、谷津田の上の畑に出た。

北総台地は今ピーナッツの収穫期。 畑には引き抜かれたピーナッツの株がさかさまに並んでいた。 こうしてしばらくの間乾燥させるのである。

2005年10月12日水曜日

コスモス畑へ

午後もあまりに良い天気なので、毎日家に篭ってばかりの足の悪い母親を甚兵衛公園のコスモス畑に連れてゆくことにした。

早いもので未だ午後3時前というのにこの時期の陽はすでに西にだいぶ傾いていた。 それでも明るい日差しにコスモスの花が眩しいくらいだ。
先月見に来たときは花もまばらだったが、この時期になるとさすがに見事に咲き揃ってきた。
ここは個人の畑のようで見に来る人も少なくて気に入っている。 静かな雰囲気でのんびり楽しむことが出来るのはありがたい。

2005年10月11日火曜日

雨続きの秋の庭

本格的な秋が来るというのに雨の日ばかりが続いてまいってしまう。 もう何日目だろう・・・。
今朝はようやく雨が止み空が明るくなってきたと思ったのもつかの間、又すぐ雲が厚くなって薄暗い朝になってしまった。

休耕田の群生地で採取した種が成長して、ちょっと前に蕾を付けていた裏庭の数株のツリフネソウはどうなったかなあ・・と気になって覗いてみると、

薄暗い裏庭の片隅でこのピンクの花が咲いていた。 よく見るともう種も付いている。 ということは何時の間にか咲き出していたらしい。
その傍らに、日当たりが悪くて貧弱なムラサキシキブの細い枝が色づいた実を付けて垂れていた。 その細い枝、実に付いた雨の雫さえも重たそうに見えてしまうのだ。
好きなのにカメラを構えることすら気が引ける隣家とのフェンス際に今年も又シュウメイギクが咲いている。 この花のピンクの株が数年前に消えてしまったのが心残りではある。


薄暗い裏庭は蚊の住家。 ちょっとカメラを構えていただけで何箇所も喰われてしまってあちこち痒くなってきた。

急いでそこを退散し庭の表に回ってみると、そこにはシロバナのホトトギスがちょうど咲きだしたところだった。 これはかみさんがどこかで手に入れた園芸種らしいが、意外と清楚で好きである。
その奥に大きな紫の花が咲いていることに気が付いた。 見るとそれはキキョウだった。 どういうわけか、一輪だけ季節外れに咲いてしまったようである。

2005年10月7日金曜日

街中の公園も秋の色

昨晩は久しぶりに東京に出かけて学生時代の友人達と歓談。 つい時間の経つのも忘れ、帰宅したのは深夜零時を回っていた。 おかげで今朝は朝寝坊、目が覚めたときは窓からまぶしい陽の光が射し、数日前から漂い始めたキンモクセイの香りが部屋の中に流れ込んできた。

折角の天気が勿体無いなあ・・と思いつつもまだ寝足りない気分。 眠気覚ましに家の前の公園でキンモクセイを見てこようとカメラ片手に散歩した。

あたり一面キンモクセイの香り漂う公園の周りの桜並木はすでに紅葉が始まっていた。
園内のケヤキもほんのりと黄葉しはじめている。
成田線の線路に沿って並んで植えられている大きなキンモクセイは盛大に咲き揃っていた。  隣家の庭にも多いキンモクセイ、毎年のように10月に入るやいなや街中にこの香りが漂い始めるから不思議である。 どうやってこの季節を知るのだろう・・・。

ふと見上げると、傍らのどんぐりの樹(コナラ)に青いどんぐりが鈴なりだった。
線路脇は結構雑草が茂っていた。 年に数度、作業着姿の工夫が草刈作業をしているのを見かけるが、生命力旺盛な雑草はあっという間にまた茂ってしまう。 
そんな雑草の中のセイタカアワダチソウの花穂が色付きはじめてる。 ほんとに秋が来てるんだ!

2005年10月5日水曜日

サクラタデ

先日の真夏のような陽気から一転して、ここ数日秋時雨のような天気になってきた。

先月中旬から咲き出したサクラタデが一斉に咲き揃い、他に花のない薄暗い庭の片隅を飾っている。
この草、背丈が1m近くに育って狭い庭が益々狭くなってしまうのでいっそのこと刈ってしまおうかと思ったのだが、こうして花を付けている姿を見ると刈らないで良かったと思ってしまう。





そういえばこの時期の田んぼの畦に行ってみても意外と出会うことが少なくて今年はまだ一度も見ていない。 田んぼの畦に生えて丈高く茂る雑草はお盆の時期に刈られてしまうからだろう。 
先日毎年会うのを楽しみにしている休耕田に行ってみたが、辺りに笹が侵略し始めている上にカナムグラが覆いかぶさるように繁茂していてたのだった。

2005年10月3日月曜日

「佐倉ふるさと広場」のコスモス

昨日は真夏のように暑くなって、折角の良い天気だったが何処にも出かける気にならなかった。
今朝は気温も下がって幾分しのぎやすくなったのだが、残念ながら天気は薄曇。 それでも印旛沼のほとり、「佐倉ふるさと広場」のコスモスを見に行ってみることにした。

鹿嶋川に掛かる竜神橋の袂の「コスモスまつり」会場から印旛沼の辺にかけてピンクと白のコスモスが咲いていた。
残念ながらあいにくの曇天で折角の色鮮やかなコスモスも冴えないが、広々した花畑を渡る風が心地良い。
この場所では印旛沼方面を望む情景が一番のお気に入り。 毎年のようにこの風景を撮っている。
春の「チューリップまつり」の時は何時も大混雑なのだが、それに比べれば秋のコスモスは静かに眺めることができてありがたい。 オランダの風車ものんびり回っているように見える。